スーパー植物 マングローブについてのウンチクを・・・

ちょっとした、お酒の席で
沖縄などのリゾート話をする時に、話の「タネ」になる「」のお話しを・・・(笑)
先日の西表島ツアーで
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カヌーで下がり花を見に行った時に、拾って来た・・・
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マングローブの種
こんな感じでぶら下がってます
これが川に落ちて流れてくるんですが・・・
このですが・・・実は凄いんです
マングローブの種は胎生種子と言って、母体の樹木にぶら下がった状態で発芽する変わった種子の事だそうです。
普通の種子は母体から外れてから発芽するのが一般的ですが、既に発芽している状態で母体から離れることで、成長できる確率を上げることになります。
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・・・でスゲーのは、種には比重の違いがあって、軽い物 重い物 その中間の物・・・と種が川に落ちた時に浮力が変わる事で、流されて根付く場所の生息域の分布をずらし、広範囲で繁殖する仕組みになってるそうです!
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しかも流されてから、ちゃんと生息できる場所に漂着してから根と葉を出すそうです。
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賢いですね~
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ちなみに「マングローブ」とは総称であり、沖縄などの亜熱帯や熱帯エリアの、海に出る直前のいわゆる汽水域の河口に生息している植物全般を指します。
海に近いので干潟のエリアに生息する訳で、当然海水にも浸かる場所であり、植物的には枯れやすい環境で生きてる訳です・・・が、根から吸い取った海水の塩分は茎の中で濾過され、1枚のに塩分を集中して落葉させて水分バランスを保ってるそうです!
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そもそも、なんでそんな劣悪な環境で生息してるのかと言うと、理由が面白く、要するに森林内の生存競争に負けて、どんどん水際まで追いやられ、その環境で特異な体質の物が産まれ、進化を遂げて生き残ってきた種・・・という事になるそうです(^_^;)
なので例えばチューリップの球根をこの環境に植えて、もし生き残って芽が生えてくれば・・・このチューリップは「マングローブ」の仲間入りをする・・・と言う訳です。
西表島に生息するマングローブは7種
その内、ラウトがカヤックで行った、ここ後良(シイラ)川では6種見ることが出来ます
泥地では酸素が不足するため地表に出て呼吸するための根「呼吸根」の形で見分けると簡単
そのうちよく見かけるヒルギ科は・・・
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オヒルギ
背が高い 川から遠くに生息
呼吸根は膝曲げたような形「膝根:しっこん」
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メヒルギ
背は低い オヒルギより川の近くに生息
呼吸根は板のような根「板根:ばんこん」
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ヤエヤマヒルギ
川近くのほぼ最前線に生息。一番目に付きやすい。
呼吸根は、よく目にする形の「支柱根:しちゅうこん」
科が変わって他の3種は
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マヤプシギ(ハマザクロ科)
マングローブ種では一番外側に生息
呼吸根はタケノコのような「筍根:じゅんこん」
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ヒルギダマシ(キツネノマゴ科)
日本では一番外側(海側)に生息(海外種は内陸寄り)
呼吸根は「筍根
分布では日本が北限で数が少なく「絶滅危惧種」に指定されている
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ヒルギモドキ(シクンシ科)
陸化した砂質の場所を好むので内陸側に生息
呼吸根は目立たず普通の植物のように広がる匍匐(ほふく)した根
西表島では工事等の影響で自生地が激減。これまた絶滅危惧種でやばい・・・(T_T)
マングローブは
を綺麗に浄化する
を綺麗に浄化する
・他の植物より酸素を多く作りだす
・満潮時、水中の根(名前の由来になった人間の手のような根)が小魚たちの格好の隠れ家になり水中の生態系を守っている
・干潮時、陸上の爬虫類やカニなどの甲殻類等の隠れ家になっていて陸上の生態系を守っている(または他の陸上動物のエサを育んでいる)
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などなど・・・
生存競争に追いやられて、皆が嫌がる環境の中で、黙々と自然に一番良い仕事をする・・・
何やら優しい植物マングローブ(T-T)
そんなスーパー植物の種を・・・
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持って帰って来ちゃいました! (^_^;)
このオヒルギの種をお土産で差し上げます!
結構なお値段して何やら貴重です!(笑)
参考サイト
http://chura-umi.com/sp/hirugi.html
写真のように水につけとくだけで、可愛い芽が出てきます!
簡単ですよ
欲しい方、早い者勝ちで差し上げます~(^-^)/